逮捕の段階によって請求できない場合


 

被疑者に対して勾留状が出されていれば請求することができますが、もし発せられていない勾留前の段階であれば対象事件の被疑者であったとしても請求することができません。

 
逮捕直後は勾留状が発せられていません。

 
検察官側がこの被疑者の身柄を拘束したいのであれば、逮捕の時間から数えて48時間以内には、勾留状を請求を行います。

 
逮捕から勾留となるまでの時間は大変短いということになります。

 
短い時間ではありますが、この間に弁護士の活躍によって、勾留請求を却下されることもあります。

 
たとえば喧嘩から暴行事件へと発展してしまったケースでは、この間に謝罪や示談を行うことで、被害届が取り下げられることもあります。

 
これによって刑事事件となるのを避けることができます。

 
また検察官に出頭を約束し、これが認められれば、勾留の請求が発せられないということもあるでしょう。

 
裁判官に対して説明などを行い、勾留の理由がないことが認められれば、勾留の請求が却下されることもあります。

 
この時期に弁護士に依頼しているということは、大変効果的なものとなります。
逮捕の段階や対象事件でない場合、もしくは在宅事件といったときには、弁護士をつけたいという希望があれば、私選弁護士への依頼しか方法はありません。

 

選任された国選弁護人の能力が低かったり相性が悪いと感じた場合は私選弁護人を


被疑者国選弁護人制度とは、貧困などの理由によって弁護人を雇うことができない被疑者のために、国が弁護人を選任する制度のことです。

 
かつては被疑者が起訴される前の段階では国選弁護人をつけることはできませんでしたが、現在では法律が改正され、一定以上の刑罰が科せられる事件については、勾留や取調べが行われる被疑者の段階でも国選弁護人をつけることができるようになりました。

 
私選弁護人と国選弁護人が行う弁護活動そのものに違いはありませんが、国選弁護人には特有のデメリットがあります。

 
まず被疑者国選弁護人制度を利用するには一定の条件を満たす必要があります。

 
被疑者国選弁護人制度が利用できるのは一部の重大事件に限られるほか、資力の審査も行われるため、被疑者の資力によっては制度の利用が認められないこともあります。

 
選任に付いては、私選弁護人の場合は自分で自由に選任することができるのに対し、国選弁護人は国が選任するため、被疑者には弁護人を選択する余地はありません。

 
また解任については、弁護人の能力が低いと感じたり、自分との相性が悪いと感じたとしても、国選弁護人の場合は他の弁護人を選任してもらうことはできません。

 
そういった場合、自分で費用を負担して私選弁護人を新たに雇うのが弁護人を変更する唯一の方法となっています。

勾留されている刑事事件以外にも相談に乗ってもらう必要がある場合は私選弁護人を


刑事事件において容疑がかかると、警察に逮捕されて身柄の拘束を受けることになります。そしてそうなると自由が制限される事になるため、弁護士を雇って裁判を有利に進めるのが一般的です。

 

しかし弁護士を雇う経済的な余裕が無い場合もあります。そしてそういった場合には、国選弁護人を無料で雇う事が可能です。この国選弁護人は身体の拘束を受けている刑事事件に関する弁護を引き受けてくれますが、勾留されていない事件に関しては引き受けてもらえません。

 
そのため複数の刑事事件を起こして、そのうちの1つに関して身柄の拘束を受けていた場合では、国選弁護人はその刑事事件に関しての弁護のみを引き受ける事になります。

 

そのためそれ以外の身体の拘束を受けずに在宅起訴という形で刑事裁判が行われる各刑事事件に関しては、自費で弁護しを雇う必要があります。

 
これは国選弁護人の制度の趣旨が、不当な身柄拘束による人権侵害を防止するという事と刑罰が不当に重くなってしまわないようにするという事からそのようになっています。

のため身柄の拘束を受けていない場合には、不当な人権侵害の危険は無く罪状も軽微である事から弁護人は被告人が費用を払って雇う事になっています。

弁護活動の出来不出来が結論に影響を及ぼす可能性がある場合は私選弁護人を


刑事事件において被告人が犯行の故意を否認している場合には、検察官が強気な姿勢で裁判に臨むケースが多い傾向にあります。

 

そしてそういった否認事件の場合に弁護士が国選弁護人だと、少ない報酬で弁護活動を行う事になるため十分な弁護がなされない事もあります。

 
そしてそういった場合には裁判官から見て、被告人が反省していないように見えてしまうため実刑判決になってしまう事も少なくありません。

 

実刑判決が確定すると刑務所に収監される事になり、入所の際に裸で身体検査をされるなど厳しい扱いを受ける事になります。

 

そして刑期を終えて出所するまで基本的人権が制限され、自由が許されない環境での生活が余儀なくされます。そのため同じ有罪判決でも執行猶予が付くか付かないかで雲泥の差が出て来る事になります。

 
そして弁護人の弁護活動が上手なケースでは有罪判決でも実刑になる事は少ない傾向にあり、弁護人の弁護活動の出来不出来が判決内容に大きな影響を与えているという事実があります。

 
こうした事から刑事事件の被告人は、可能な限り高い弁護士費用を支払ってでも弁護人を自ら雇う事が大切です。

 

そうする事により執行猶予付きの判決を獲得する事ができて、刑務所に収監されるのを避ける事が可能になります。

早期の弁護活動が結論を左右する可能性のある場合は私撰弁護人を


早期の弁護活動が量刑や有罪性の有無に影響する可能性のある事件としては、国選弁護人が弁護を引き受ける事が出来ず、早期の対策を取らないと被告人が不利な立場になったり無罪を立証するのが困難になる性質の事件などです。

これらの要素を持つ事件として、痴漢関係の冤罪などがあります。
痴漢の冤罪は、主に男性がこの虚偽被害の冤罪に遭いやすい傾向にあります。
虚偽の被害届が出される理由としては、他の人との勘違いや相手を陥れる為など様々な理由があります。

痴漢は客観的に無罪を立証する事が困難で、証拠がないと無罪を主張する事が難しい傾向にあります。
特に時間が経過すると、目撃者の証言や記憶が曖昧になったり証拠が乏しくなるので、早期の対策が必要になります。
そのため早期に弁護士を立てて、証拠集めや目撃証言など無罪を立証する要素を確保する必要があります。

国選弁護人は痴漢の事件は対象外のため、このような被害にあった場合は自力で弁護士を雇い潔白を証明する必要があります。
雇う弁護士としては、これらの事件を何度も扱って必要な弁護手順や知識を有している経験を積んでいる人が望ましいです。

個人で弁護士を雇う利点としては、国選弁護人などにある特有の規制がないことです。

 
弁護士が扱える種類の事件であれば、虚偽の被害届を出されてから身柄を拘束される前に対応を相談することも可能です。

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被疑者国選弁護人を選任することが可能な場合


弁護人とは、被疑者または被告人の権利や利益を保護するために支援や代弁を行う人のことです。

 
原則として弁護人は被疑者または被告人が自ら費用を負担して依頼する必要がありますが、経済的な事情によって弁護人の費用を負担できないなどの理由がある場合、代わりに国が弁護人を選任する国選弁護制度が設けられています。

 
国選弁護制度を利用するにはいくつかの条件が定められています。

 
国に選任を請求する際、被疑者または被告人は資力申告書を提出し、私選弁護人に依頼する費用を負担する資力がないことを証明しなければなりません。

 
ただし何らかの理由で弁護士会に弁護人の紹介をしてもらえなかった場合などについては、資力があっても選任の請求が認められることがあります。

 
なお、刑が死刑、無期もしくは長期3年を超える懲役・禁錮に該当する事件については、弁護人がいなければ裁判が開廷できないと法律で定められており、弁護人がいない場合無条件で国に弁護人を選任してもらうことができます。

 
弁護人の職務については選任方法による違いはありませんが、私選弁護人が選任も解任も自由に行えるのに対し、国選弁護人は自由に弁護人を選ぶことはできず、新たに私選弁護人を選任しない限り解任することもできないというデメリットがあります。

様々な理由で病院や自宅にいたまま取り調べが進んでいる場合


犯罪を犯してしまった場合には法廷において判決内容が争われていくことになります。被疑者には弁護人が付き、その助けを借りながら裁判が進められていくことになります。

 

弁護人には自分の費用で雇ったものと、経済的な理由などから自分で弁護士を雇うことのできない場合に国から付けてもらえるものの二通りのタイプが存在しています。

 
法律上の建前では、本来であれば被疑者は弁護人を自費で雇うことが原則とされています。

 

しかし、被疑者の中には弁護人を雇うだけの経済的な余裕がないことが多いため、そのような場合には国から弁護人がつけられることになります。

 
ただし国から弁護人を付けてもらうためには一定の基準があり、争われる判決内容が「死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁固に当たる事件」である必要があります。

 

これに該当していない場合には、自費で弁護人を雇わなくてはなりません。

 
また、国から弁護人をつけてもらうためには「被疑者に対して勾留状が発せられている場合」という条件をクリアしている必要があります。

 

ただし、様々な理由で病院や自宅にいたまま取り調べが進んでいる在宅事件の場合には、勾留状が発せられていないとしても国から弁護人をつけてもらうことが可能となっています。

対象事件でないと国選弁護人を請求できない


以前の法律では被疑者段階で国選弁護制度を請求することが出来ず、裁判が始まる被告人となった段階で請求できました。

 

しかし、被告人の場合と異なり、対象事件が決められています。対象となる事件とは以下に示す事件になります。

 

死刑または無期もしくは長期3年を超える懲役や禁固に当たる事件のことを言います。しかし、これに当てはまらない場合は国選弁護制度を請求することが出来ません。

 

例えば、以下のよう事件がそれに当たります。

 

まず、暴行罪で長期が2年以下になるような場合です。逆に言えば暴行罪でも長期が3年以上になるような事件であれば対象ということになります。

 

次に痴漢行為が当たります。これは迷惑防止条例違反の場合、長期が1年以下、常習でも2年程度のためです。3つ目に住居侵入罪と死体遺棄罪が当たります。

 

これも前述した長期の関係で対象外です。

 

つまり、これらの罪で疑われて拘留されてしまった場合、国選弁護制度を使用することが出来ないため、弁護士が必要だと考えた場合、これらの事件では私選弁護人を選任しなくてはなりません。

 

被告人になるまで待つという手もありますが、捜査の段階で証言の食い違い等で不利になる恐れもあるため、なるべくならば早い段階で弁護士を選任する方が良いでしょう。

被疑者国選弁護人制度の導入と拡張と私選弁護人のメリット


 

 

弁護人制度とは、刑事事件の被疑者や被告人の権利を保護するための制度です。

 
死刑や無期懲役など一定の重い刑罰が定められている事件では、この弁護人がいなければ刑事裁判を開くことができないと定められています。

 
原則として弁護人は被疑者や被告人、またはその親族などが自らの費用を負担して選任することになりますが、費用の負担ができない場合には国によって選任されることになります。

 
かつては勾留中に選任できる弁護人は依頼者が費用を負担する私選弁護人に限られていましたが、平成18年に刑事訴訟法の改正により制度の拡充が行われ、現在では国が選任する弁護人を付けることが可能となりました。

 
ただし国に対して弁護人の選任を請求するには条件があります。

 
死刑または無期若しくは長期3年を超える懲役もしくは禁固に当たる事件以外の場合は請求不可となります。

 
また何らかの理由により刑事施設以外での取り調べが行われている場合や、逮捕前の段階でも請求不可となります。

 
こういったケースにおいて弁護人を付けたい場合、私選弁護人を選任するしかありません。

 
私選弁護人は国が選任する弁護人と比較するとさまざまなメリットがあります。

 
弁護人の仕事内容は両者に違いはありませんが、私選弁護人の場合は対象事件が限定されることはなく、どんな事件についても自由に選任することができます。

 
また自らが希望する弁護人を選ぶことができるほか、自分に合わないと感じた場合には解任することもできます。

 
国が選任する弁護人の場合、原則として弁護人を選択する余地はなく、解任することもできません。